チケット商の古物営業例:チケットショップ・金券ショップ
薄利多売のビジネス
金券ショップは薄利多売のビジネスです。商品券1枚当たりの利益はごくわずか。その分、量で稼がなければなりません。それ故、チケットショップの多くは駅前に出店していることが多いです。例えば新幹線の駅などには必ずと言っていいほどチケットショップが存在します。また、新幹線の回数券などは自動販売機で販売していることもあります。路面店ではなくテナントビルの一画に出店しているケースもあり、尚且つ小スペースで足りるため家賃も抑えられます。
気を付けなければならないポイント
偽造商品券
偽造商品券の持ち込みが多々あります。そのたびに商品券の発行元はデザインを変更したりします。従って変更前の商品券(旧券)の買取価格は下がります。チケットショップ業界の中でもこういった偽造商品券情報は共有されているところですが、仮にそれを見抜けずに買い取ってしまうと大損になってしまうリスクがあります。
期限がある商品券
ビール券や新幹線回数券など、期限付きの金券も多々あります。特に期限ぎりぎりになって持ち込まれたチケットなどは、買取はできても期限内に売却できなければただの紙切れになってしまいます。そういったリスクを回避するためにも、あまりに期限ぎりぎりの金券は買い取らない方がいいでしょう。
需要により売り上げが変動
リユース業界においてコロナウィルスの影響を最も受けたのが金券ショップです。理由は、飛行機や新幹線に乗る人が激減したからです。しかもこういった航空系の株主優待券や新幹線回数券は有効期限があるため、チケットショップとしては値を下げてでも売りさばかなければなりません。このようなケースは確かに稀です。通常、GW前の航空系の株主優待券や新幹線回数券は場合によっては品切れになることもあるほど人気の商品です。
- 商品券
- ビール券
- 航空券
- 乗車券
- 各種回数券
- 切手
- 入場券
- コンサートチケット
- 収入印紙
- テレホンカード
- プリペイドカード
- タクシーチケット
- 株主優待券
金券の査定ポイント
使用期限のある金券に注意!
ビール券など使用期限がある金券は、使用期限が過ぎると当然使用できなくなります。ただ、確かに使用期限がある金券自体はビール券や株主優待券などに限られるのですが、うっかり見落としやすいポイントでもありますので気を付けてください。
全国百貨店共通商品券の発行元を必ず確認しましょう
全国百貨店共通商品券の場合、発行元を確認して下さい。その発行元が倒産している場合、その商品券も使用することができない為、当然買取ることも出来ません。見た目は現在流通しているものと同じでも、発行元によりけりなのです。あまり聞き覚えの無い発行元の商品券の持ち込みがあった場合はその点をまず確認しましょう。
参考:2020年6月現在使用ができない全国百貨店共通商品券の発行元
- 大黒屋(福島県いわき市)
- 県民百貨店(熊本県熊本市)
- 中三(青森県青森市)
- 都城大丸(宮崎県都城市)
- 丸正(和歌山県和歌山市)
- 松菱(静岡県浜松市)
- 松屋/松屋友の会(福岡県大牟田市)
- 上野百貨店(栃木県宇都宮市)
- 諏訪丸光(長野県諏訪市)
- 小倉玉屋(福岡県北九州市)
- 大沼(山形県山形市)
使用済みかどうか判別できないものもあります
例えばディズニーランドのパスポートなどはバーコード読み取り式であるため、一見しても使用済みか未使用か判別できません。持ち込みの際にいくら「これは未使用です!」と念を押されても、それを立証するものがなければ買取も出来ません。
偽造のものが多い!
信販系ギフトカードやテレカなど、金券類は昔から偽造のものが多いです。同じ金券でも旧式のものは偽造対策される前のものであることが多い為、旧式の金券は買取の利率は下がります。
コロナの影響で金券が卸せない?
リユース業界において最もコロナの影響を受けたのがチケットショップでした。具体的には新幹線利用者が激減した為新幹線の回数券が売れなくなったり、百貨店が臨時休業したため百貨店商品券が売れなくなったり…そうなると、今までの買取利率を大幅に下げたり、場合によっては買取中止を余儀なくされるケースが出てきました。ただ、現在はそうした状況も改善されております。
その他発行元の都合等で利用不可な金券の一例
- ハイウェイカード
- ふみカード(旧郵政公社)
- ぶんぐ券
- 音楽ギフトカード
- 全国共通シューズ券
上記のものは大半が発行元による何らかの事情で発行不可→利用不可となった金券です。但し例外もあります。例えば、昔の雪印のアイスクリーム「リーベンデール」のギフト券に関してですが、現在は雪印メグミルクに問い合わせればクオカードと切手に換金することができます。ただ、全ての商品がこのような対応をしてくれるとも限りませんので、昔の金券や商品券・ギフトカードを発見した場合はやはり発行元に確認するのが一番いいと言えます。
チケットの転売とチケット不正転売禁止法
大前提として、チケットを転売する際は、定価より高い値段で転売してはいけません。逆に言えば、定価と同額または安い金額であればOKです。家にあるチケットを処分目的で転売する場合は、「とりあえず売れればいいかな」といった感覚で出品し、実際定価よりも安い金額で取引が成立すれば、それは特に問題はありません。しかし、「このチケットは値打ちがあるから今のうちに仕入れて、高く売ってやろう!」といった感じで出品・転売するのはアウトということなのです。
例えば、ヤフオクの1円スタートで出品する場合はどうですか?
それも基本的にNGですね。チケットによっては競り上がりますし、結果的に定価を上回ることも十分考えられます。1円スタートとは本来そういった競り上がりを期待した出品テクニックのようなものです。「自分は1円で出品しているのだから問題ない!」という理屈は全然通用しないのです。以前、どこぞの議員がマスクを1円で出品し、「市場価格に任せた」的なことを言っていましたが、本音は当然、価格の競り上がりを期待しているのです。本当に処分目的や寄付目的で出品するのであれば、定価よりも低い金額で定額出品をしなければならないのです。低額定額出品です。
断捨離で発見したのは、「株主優待券」なんですが。
株主優待券であれば問題ないかと思います。株主優待券はそもそも定価が存在しません。ただ、有効期間が決められているものが多いかと思いますので、そこは気を付けてください。しかもコロナの影響により、航空系・電鉄系の株主優待券の相場は下落していますので、その点についても気を付けてください。
特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律
正式名称が長すぎるので、一般的には「チケット不正転売禁止法」などと呼ばれます。これは、映画、演劇、演芸、音楽、舞踊その他の芸術及び芸能又はスポーツのチケットが対象となります。つまり、主催者に無断で上記のようなイベントのチケットを定価より高い値段で転売することを、”業として”行うことは禁止なのです。
業として…?
平たく言えば、やはりビジネス目的で何度も繰り返し行うこと、といった感じです。ですので、イベント前に急用ができてしまい、どうしてもイベントに参加できないからやむを得ず出品・転売する、といった場合であれば特に問題ないわけです。ただ、その場合もやはり低下を上回ってはいけません。
また、「チケトレ」というサイトでは、そのようなチケットのリセールを承ります。音楽業界団体とチケットぴあが協力して立ち上げたリセールサイトです。「音楽業界公認」というのが、チケットを売る側も買う側も何より安心かと思います。
ちなみに東京オリンピックのチケットに関しては東京オリンピックの公式サイト内にて販売しており、そのサイト内においても「観戦チケットは転売できません」とはっきりと書いてあります。
プロ野球等のスポーツ観戦チケットも同様です。巨人戦のチケットを高額転売した者がチケット不正転売禁止法により逮捕されたケースも過去にありました。興行チケットを定価よりも高い価格で転売することは法律違反なのです。
金券の種類
- 商品券
- ビール券
- 航空券
- 乗車券
- 各種回数券
- 切手
- 入場券
- コンサートチケット
- 収入印紙
- テレホンカード
- プリペイドカード
- タクシーチケット
- 株主優待券
旅行券/交通系商品券
ここでは旅行券・交通系商品券についてまとめてみました。そのうち、青春18きっぷなどJRの駅の窓口で発行されたものに関してはマルスで発券されます。
ビール券
ビール券とは、全国酒販協同組合連合会が発行しているビールの商品券です。贈答用としてよく贈られる商品券です。ただし、酒販店の判断によりおつりが出たり出なかったり、ビールしか買えない場合もあればビール以外のものも買えたり、基準が明確ではありません。一応、ビール券に額面の記載があるため、買い取る際はそれを基準に買い取ることができるのですが、ビール券を使って買い物をする際にはそのような注意が必要です。酒販店の判断によるため、ビール券を使用する際は必ず酒販店に確認をしてください。
プリペイドカード
プリペイドカードとは、料金をあらかじめ入金(積み立て)されたカード(金券)のことです。テレカに関してもプリペイドカードの一種ですが、ここではテレカ以外のプリペイドカードについてお伝えします。なお、SUICAやPASMOなど電子マネーの普及により、一部の交通系プリカは使用不可となっているものがあるため、買い取る際も使用する際もご注意ください。(払い戻しが可能のものと払い戻しすら不可のものもあります)
テレカ
テレホンカード(以下テレカ)はご存知の通り公衆電話で使用できる金券です。しかし、携帯電話の普及に伴い、公衆電話の台数が大幅に削減されており、それに伴いテレカの需要も少なくなっております。ただし、東日本大震災などのような大規模な震災が発生した場合は携帯電話が不通になることが往々にしてあるため、そのような場合は公衆電話が力を発揮します。それ故、公衆電話の台数は確かに減ってはいますが、完全に0になるわけではありません。それでも需要があるかといったら、あまりないでしょう。財布に数枚テレカを忍ばせておけば、いざというときに役に立つ、といった程度ではないでしょうか。
交通系プリペイドカード
パスネットやメトロカードなど、現在は使用停止になっている鉄道系カードに関しても、絵柄が鉄道のものであればコレクターからの需要はあります。できれば未使用で、発売当時に付属していたカバーなども揃っているとベストです。
利用不可な鉄道系カードの一例(関東)
- イオカード(JR)
- ロマンスカード(小田急)
- レオカード(西武)
- メトロカード(東京メトロ)
- Tカード(都営地下鉄)
- バス共通カード
クオカード
郵便商品
ここでいう郵便商品とは、郵送用に郵便局で販売されている商品のことを言います。切手やはがき、レターパックなどです。切手は別のタイミングでお伝えしますので、ここでは切手以外の郵便商品についてお伝えします。
レターパックは弊所でもよく使用する郵便商品の一つです。そのうち、レターパックライトは厚さ制限3cmまで、レターパックプラスは厚さ制限がありません。それぞれ追跡番号がつきます。レターパックは切手で交換することができますが、交換切手1枚につき5円の手数料がかかります。(その手数料に関しても切手で支払うことができます。)そのため、レターパックを切手で交換する場合は、額面の大きな切手で交換するのがいいでしょう。
印紙
「印紙」と聞くと、真っ先に「収入印紙」が思い出されますが、世の中にはさまざまな印紙があります。例えば収入証紙や特許印紙、車検の際に使用される自動車重量税印紙などです。見た目が切手に似ていますが、額面が大きい場合が多々あり、取り扱いには注意が必要です。特に裏面を確認し、使用済みかどうかを見極める必要があります。
株主優待券
株主優待券とは、企業が株主に対して贈る金券です。株主総会の前後に送られることが多く、また、ほとんどの場合、有効期限があります。株主優待券は大きく「鉄道・航空系」と「フード系」、「施設利用系」に分けられます。
株主優待券の一例(鉄道・航空系)
株主優待券の一例(フード系)
株主優待券の一例(施設利用系)
その他の商品券
世の中には一風変わった商品券というか、「こんな商品券もあるんだ!」と驚いてしまうようなものもあります。驚かないまでも、ちょっとマイナーな商品券や古い商品券など、味わい深い変わり種商品券の一部をご紹介します。
切手の査定ポイント
切手の鑑定
消印が押されているものは買取不可
消印が押されているものは使用済み切手です。原則として買取はできないものとして考えていいでしょう。引き取った場合は「消印付き使用済み切手」としてオークションに出品するのもいいと思います。
角が欠けているものは買取不可
郵便局の窓口では、角が欠けている切手を受け付けてくれないことが殆どです。そうなると、角が欠けている切手はリユースできないことになります。
糊がついていないものは買取OK
消印もついていないし角もかけていないが、裏面を触ると糊がついていない…そのような場合でも切手は有効に使用できるため、買取はできます。ただ、その切手を封筒などに貼ったりする際はひと手間かかることになりますが…
シートとバラでは買取利率は異なる
当然シートの方が換金率は高くなります。ただし、シートの耳が欠けていたり、折れ曲がっていたりするなど著しく状態が悪いものは換金率が下がるか、バラ扱いとなります。
プレミア切手は個別査定
「月に雁」や「見返り美人」など、切手コレクターの中でも人気の高い銘柄の切手は個別に査定します。これらは状態によって金額が大きく左右されます。シートであれば当然高くなります。また、消印がついている場合であっても金額がつく場合もあります。
- 消印がついていないか、角が欠けていないか、とにかく表面の状態を確認しましょう。
- シートの方がバラより換金率は高くなりますが、状態に注意
- プレミア切手は個別に査定し、状態をシビアにチェックしましょう。
切手の転売
実家を断捨離していたら、大量の切手アルバムが…これはどうしたらいいのでしょうか?また、これらをヤフオクに出品・転売する場合、古物商許可証は必要ですか?
私物の切手を処分目的でヤフオク等に出品・転売する場合は古物商許可証は必要ありませんが、ネットで仕入れてネットで転売するとなると、古物商許可証が必要となりますよ。
郵便局で換金することはできますか?
残念ながら切手を郵便局で換金することはできません。それ故、切手を買取店に持ち込んだりネットで販売・出品したりして現金化をする人が多いです。ちなみに、切手をレターパックなどに交換したり、ゆうパックの送料として使用する人も多いです。
また、切手によっては額面以上のプレミアがつくものもあります。そういったコレクター向けの切手を転売する場合は、当然古物商許可証が必要となりますので注意してください。もしかしたら切手アルバムの中にプレミア切手が混じっているかもしれませんね。
どんな切手がプレミアがつきますか?
基本的に、昔の切手は残存数の問題もあり、プレミア的価値がつきやすいですね。ただ、いかんせん古い為、状態によって金額が変動します。また、バラ切手よりも切手シートとして現存していれば、当然高い値が付きます。しかし、特に冬場は切手シートをそのまま机の上などに置いたままにしておくと、丸まってしまいますので保管には気をつけなければいけません。
プレミア切手で代表的なのは「月に雁」と「見返り美人」です。この2つはコレクターの中では超有名かつ超人気です。あと、古い切手は○○円○○銭といった具合で銭単位の表記がありました。これらもプレミアがつきます。「月に雁」と「見返り美人」についても銭単位の表記があります。ちなみに、私が買取をした中で最もプレミア価値がついたのは「逓信記念日制定記念」の切手シートです。
あとは、中国切手も値が付きますよ。有名なのが「赤猿」です。これが中国国内だと殆ど手に入らないらしく、ヤフオクで赤猿の切手を落札する人は、かなりの確率で中国人だそうです。また、「オオパンダ」なんかも人気です。これは6種類で1セットです。6種類揃っていないと値が落ちます。これらの中国切手をヤフオクやメルカリはもちろん、eBayに出品しても面白そうですね。
切手の種類
銭単位の切手
切手の歴史は古く、1871年に発行された「竜文切手」が日本最初の切手であると言われています。また、現在は「日本郵便」の表記がありますが、戦前は「大日本帝国郵便」という表記が使われていました。1953年に貨幣単位としての銭の効力が失われたとともに、切手の額面からも銭単位が消えました。
ちなみに、切手の図案に関しても当時の日本の情勢を反映されているものが多いです。戦前・戦中であれば日本の象徴である富士山であったり、スローガンを掲げた表記があったりする切手もあります。また、戦後の復興期には製造業など産業に関する図案の切手が発行されたり、橋や道路など交通インフラが完成したときの記念切手が発行されたりもしました。切手の図案を眺めるだけで、当時の日本の情勢を想像することができ、それが切手収集の一つの楽しみでもあります。
戦前の銭単位切手
戦後の銭単位切手
普通切手
切手は「記念切手」と「普通切手」の2通り存在します。その名の通り、記念切手は何らかのイベントや建造物、人物などを記念した切手であるのに対し、普通切手はそのような記念性のない、無難なデザインの切手です。郵便局では記念切手と普通切手の2通り販売されていますが、例えば「切手を○○円分ください」というと、普通切手が販売されます。
デザインは額面により様々で、植物や動物をモチーフとしたデザインが多く、年代によってデザインが変更になることがあるのですが、1円切手だけは一貫して前島密を使用しています。
小型シート
切手シートは10枚単位で発行されることが多いのですが、かつてはそれよりも少ない枚数の切手シートが発行されました。通常の切手シートよりも小型であることが多い為、「小型切手シート」「小型シート」などと呼ばれます。比較的古いものが多いのですが、直近では「令和元年記念小型シート」も発行されています。やはり、元号が変わるとおめでたいので記念に切手でも買っておこうか、という流れでしょうか。
お年玉切手シート
お年玉切手シートとは、お年玉付き年賀はがき(年賀状)及び年賀切手に記されている6桁のうち下2桁の当選番号に当選した時に、窓口で交換してもらえる当選商品です。一般に郵便局で市販されているわけではありません。それなりの枚数の年賀状を貰わなければなりませんし、当選確率は100本に3本です。ある意味、記念切手や普通切手よりも運気を持っている切手なのかもしれません。
お年玉切手シート 昭和27年 ”翁の面”
昔のお年玉切手シートは印刷が完全なカラーではなく、赤による単色刷りです。上記の「翁の面」は、額面が「5円00銭」といった、銭単位の表記があります。
比較的昔のお年玉切手シート
額面が5円及び7円のお年玉切手シートです。完全なカラー印刷になった初期のころのお年玉切手シートです。その頃のお年玉切手シートはシート1枚につき4枚の切手でした。それが時代と共に4枚→3枚→2枚と枚数が少なくなっていくのです。
平成最後と令和最初のお年玉切手シート
平成31年は平成最後の年となりました。いかにも運気の良さそうなデザインです。その年の元号と干支は必ず記されています。的のイラストがあるのも特徴的です。
お年玉切手シート単体でプレミアの値が付くとしたら、やはり昔のお年玉切手シートではないでしょうか。残存数も少ないですし、保存状態によって査定金額が大きく変動しやすい商品です。ですが、一般的に販売されているわけではなく、当選者にしかもらえない切手であることを考えると、やはり運気を持っていると言えるでしょう。あやかりたいところです。
初日カバー
切手が発行された初日にその切手を購入し、カバーに貼り、郵便局の消印が押されたものを初日カバーといいます。発行枚数自体が多い上にコレクターが少ない為か、金銭的価値を見出すのは難しいところはあります。それでも、様々な初日カバーが流通しているため、じっくり選んで安価に購入できる喜びはあります。
中国切手
中国国内では何らかの理由で回収されて現存していない中国切手がなぜ日本に流通しているのか?それは中国を観光やビジネスで訪れた日本人がお土産として中国切手を購入し、それを日本に持ち込んだから、とも言われています。中国切手は、発行された年代によって価値が異なり、特に1970年代以前の中国切手は高値で取引されるケースが多々あります。つまり、最近のものだと価値はありませんが、1970年代の中国切手は中国国内にはほとんど現存せず、逆に日本人が中国土産として中国切手を購入して日本に持ち込んだものが1970年代の中国切手として現存し、ヤフオクなどで取引される、そして落札者は大体中国人である、というのが現状です。
中国切手の下部に小さな字で、その切手が作成された年(西暦)と種別番号(アルファベットと数字の組み合わせ)の記載があります。シリーズ物が多く、多くの場合は4種類で1セットだったり5種類で1セットだったりしますが、多いものだと16種類揃って1セットといった中国切手もあります。欠けていると価値が下がり、全種類揃っていると高い価値がつきます。こういったシリーズ物が多いのが中国切手の特徴ともいえます。
琉球切手
琉球切手は、沖縄県が返還される前に流通していた切手です。現在、琉球切手を郵便局で使用することはできません。表記も、「日本郵便」ではなく、「琉球郵便」です。また、初期のころは単位が「円」であったのに対し、1958年10月に発行された「守礼門復元記念」の琉球切手から単位が「セント」に代わりました。最後の琉球切手は1972年4月発行の「ユシビン」であり、「final issue」の表記が記載されていたのも特徴です。1972年5月14日に沖縄県の本土復帰に伴い、1972年6月3日限りで使用停止・以降効力を失いました。