盗品が持ち込まれたら…?

先日、リサイクルショップに盗品の電動工具を持ち込んで転売して逮捕された者がいました。ポイントは2つあります。1つは、持ち込まれたものが「盗品」であったこと、もう一つは転売目的で持ち込んだにもかかわらず古物商許可証を所有していなかった(であろう)ということです。一般的に、電動工具は盗品が多い傾向にあります。買い取る側も頭の片隅に置いておいた方がいいでしょう。

買い取る側としたら、どうすればいいですか?買い取る前はこれが盗品かどうかはわからないじゃないですか。後になって盗品であることが発覚した場合、買い取った側の責任はどうなるのですか?

盗品と知らずに買い取った場合は特に処罰されません。しかし、盗品であることを知りながら買い取った場合は「盗品等関与罪」として処罰される可能性があります。

具体的にはどんなことに気をつければいいですか?

まず、警察からの品触れを受取日から6か月間保管します。バックヤードの見えやすい位置に貼っておくといいでしょう。その品触れに該当する商品を持ち込まれた場合は直ちに通報してください。
電動工具の場合、商品に「○○工業」といった社名をマジックで書いてあるケースがあります。本当に不要になったものを買取店に売却に行く場合は同じ社名のものを持ち込まれますが、盗品の場合、異なる社名のものが混ざっていたりします。そうなると、ちょっと疑った方がいいかもしれませんね。「これ、社名が違うみたいなのですが…」みたいな感じで軽く聞いてみて、買取依頼人のリアクションをよく観察してください。
そもそもなぜ電動工具に盗品が多いかというと、事業者のセキュリティが甘い場合が多いです。現場に放置されていたり、誰ですぐに手が届くようなところに置いてあると、電動工具でなくても盗難に遭ってしまいます。ですので事業者においてもセキュリティ面を見直して、電動工具を大切に扱うようにしてください。これは電動工具に限らず全てのもの・全ての事業者に言えることです。コロナ禍により盗品の持ち込みが増える可能性がありますので、買取業者におかれましても十分ご注意いただきたいところです。