ご自宅にある古くて重い金庫に困っていたところ「大型の不用品を買い取る」という業者からセールスの電話があったそうです。横浜市に直接お願いすると処分に10000円程度掛かる為後回しにしていたがその電話で聞いてみると「喜んでお買取します」と次の日には来てくれたそうです。 来たのは大柄の男で金庫には目もくれずお客様の制止も聞かず寝室や2階まで戸棚や机の中など勝手に物色。アクセサリーを見つけて回収。さらにお客様の着けている婚約指輪も外してこちらに出すよう指示されたそうですが抵抗するとあきらめて帰ろうとしたようで「アクセサリーは値段が付かないのですか?」「金庫は持って行かないのか?」と尋ねると書面のやり取りや金種の案内などもなく500円だけ置いていき金庫は回収不可能と言われ立ち去ったそうです。さすがに強盗に近いやり口のためクーリングオフや警察の相談もしてみてはといいましたが「相手の連絡先が分からない」(名刺もチラシなどもなく名乗りもしなかった、電話ももう履歴が残っていないそうです)「怖くてもう関わりたくない」(1人暮らしの為かその時も怖くて抵抗しているときも震えてアクセサリーを持って行ってもいいから早く帰ってほしかったんだそうです)という事でした。 その他、「洋服を買いにきたのに貴金属を要求され貴金属だけ1000円程度で買って洋服は家の前に捨てられた」「貴金属見せたがやすいので断ると他の物は全て回収不可能といって怒って帰った」など、リユースビジネスをしていると悪質な訪問買取業者の話を耳にします。どれも高齢者の1人暮らしの方ばかりで、安いとはわかっていても怖くて断れない状況で売ってしまったという状況です。 「アポなしで訪問」「書面を交付しない」「しつこく勧誘」これらは全て平成25年2月21日に施行された改正特定商取引法に違反する違法行為です。 まずは、知らない相手に自分の住所を電話で伝えないこと。伝えるのであれば、店舗や事務所が信用できそうな相手に伝えること。そして、アポなしでの訪問は違法行為であるということを忘れないこと。その上でアポなしでの訪問業者が来た場合は毅然とした態度で断ること。玄関先にも上げないこと。とにかく、まっとうな相手かどうかをしっかりと判断することが大事かと思います。 実際のところ、弊所に古物商許可申請の依頼をされる方で、いわゆる訪問買取を専門にやりたいという方もいるのですが、弊所との取引において些細な事で難癖を付ける方や、支払いをしない方など、ビジネスをする上で信頼性を損なうような方が多いです。そういった方が真っ当なリユースビジネスが出来るかどうかは甚だ疑問です。いずれにしても今後、弊所としても悪質な訪問買取業者から一人暮らしの高齢者を守るための啓蒙活動をまずは横浜市青葉区から行ってまいりたいと思います。
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